「大学院で博士課程を修了したのに就職先がない」
「第三新卒だから就活は難しいと言われたけど、そもそも第三新卒って何?」
「どうやら第三新卒に当てはまっている…就職できないの?」
就活市場は新卒が最も有利といわれますが、年齢を重ねたり転職を繰り返した第三新卒の就職は本当に厳しいのでしょうか?
本記事では「第三新卒」という比較的新しい考え方を元に、第二新卒との違いや第三新卒が就活を成功させるコツを徹底解説していきます。
就活で後悔したくない人はぜひ最後まで読んで参考にしてください。
第三新卒とは?
第三新卒とは主に大学院博士課程を修了予定で新卒として就活をする人や、院卒就職後の短期離職で転職活動をする人を指します。
とは言え「第三新卒」という言葉は第二新卒から発展した造語で、まだ明確な定義がありません。
第二新卒で就職したものの再び短期離職した人や、既卒から就業経験がないまま25歳を過ぎた人を第三新卒と呼ぶ場合もあります。
広義では25歳以上で就業経験がないか転職を繰り返してきた求職者を指し、中途採用と区別されることが多いようです。
大別すると「大学院で専門知識を深めてきた人」と「第二新卒や既卒の延長」の両方が第三新卒と言えるでしょう。
いずれにしても第三新卒は第二新卒や既卒よりも就活は厳しいといわれるため、自己分析や戦略がより重要になってきます。
第三新卒と第二新卒の違いは?
第三新卒と第二新卒はどちらも明確な定義はありませんが、おおまかな違いは以下の通りです。
第二新卒 | 第三新卒 | ||
---|---|---|---|
最終学歴 | 4年制大学、短期大学、専門学校、高校を卒業 | 4年制大学、短期大学、専門学校、高校を卒業 | 大学院博士課程修了または修了予定 |
年齢 | 学校卒業後3年以内 (概ね22歳~25歳) | 25歳~ | |
就労経験 | 1年~3年以内 | なし、または3年以内の短期 | |
離職回数 | 1回 | 2回以上 ※就業経験がない場合はなし | 1回 ※就業経験がない場合はなし |
特徴 | ・学校を卒業し就職後1年~3年で離職または離職を希望し、転職を目指す人 | ・新卒で就職後3年以内に2回以上の転職を繰り返す人 ・卒業後3年以上経っても就労したことがない人 | ・大学院博士課程修了または修了予定で、新卒枠での就活を希望する人 ・院卒後就労するも、短期で転職を希望する人 |
第二新卒は、新卒で入社後1年~3年で短期離職し、転職活動をする人です。
年齢的には25歳以下の人を指すことが多く、就活市場でもほとんど新卒に近い若手として扱われます。
一方第三新卒は主に大学院卒を指しますが、そうでなくとも25歳以上で就業経験がないか、短期離職を繰り返してきた人です。
同年齢で新卒入社した人は責任ある仕事を任され始め、後輩社員が増えてくるころでもあります。
第三新卒は社会人経験が未熟な割に、年齢的に若手として扱うには難しいという評価があるのは否めません。
そのため第三新卒の就活では第二新卒よりも専門知識やスキルが求められる傾向が高いと言えるでしょう。
第三新卒と呼ばれる人のタイプ
第三新卒と呼ばれる人のタイプは大別すると以下の通りです。
- 25歳以上で就労経験がないか、2度目以降の転職を検討している人
- 大学院博士課程を修了予定で、新卒枠で就活する人
- 博士号取得後に就職したものの数年で転職を検討している人
それぞれ詳しく解説していきます。
タイプ1:25歳以上で就労経験がないか、2度目以降の転職を検討している人
1つ目のタイプは25歳以上で就職をした経験がないか、入社後1年~3年以内の離職を2度以上繰り返している人です。
既卒で新卒扱いとして就活できる「卒業後3年」という期間を逃してしまった人や、第二新卒で就職したのに再度離職してしまった人が当てはまります。
ある意味では既卒や第二新卒の延長と言えるでしょう。
このタイプの就活では企業の目は厳しい傾向にあり、これまでの経歴から何を学び、どう活かしていくかを説得力を持ってアピールできるかが課題になります。
タイプ2:大学院博士課程を修了予定で、新卒枠で就活する人
次のタイプは現在大学院の博士課程や修士課程後期に在籍中で、修了後に新卒として就職する予定の人です。
年齢的には27歳前後で、同年齢で早い人であれば部下を持つこともあるでしょう。
このタイプの就活では学んできた知識やスキルがアピールポイントになる反面、専門分野にこだわりすぎて選択肢を狭めてしまう傾向があります。
タイプ3:博士号取得後に就職したものの数年で転職を検討している人
最後のタイプは2つ目のタイプで就職したものの、3年以内の短期間で離職して転職を希望する人です。
年齢的には30歳前後となり、新卒で入社した人がキャリアアップを考え、中途採用で転職し始める時期と重なります。
社会人経験が浅いままにキャリアを積んだ同世代と就活で戦うことになるため、自分の強みをどれだけ見つけ、アピールできるかが重要です。
第三新卒になると就活は厳しい!?
第三新卒の就活は、新卒はもちろん、第二新卒や既卒と比べても厳しいと言えるでしょう。
特に学卒で社会人未経験や転職を繰り返してきた人に対しては、企業側も「すぐ辞めるのではないか」という不安が拭えません。
これまでの経験から自己分析を繰り返して強みを見つけたり、今度は長く働ける理由や熱意を説得力を持ってアピールする必要があります。
また院卒の場合は自分の専門性を譲らずトラブルになることも多く「融通が利かない」という評価になりがちです。
就活では柔軟性や専門分野以外でのアピールポイントが重要になるため、こちらも自己分析を深める必要があるでしょう。
第三新卒が就職・転職に成功するにはエージェントの活用が必須!
厳しくなりがちな第三新卒の就職・転職活動を成功させるために、就活エージェントを活用しましょう。
就活エージェントとは就活専門のアドバイザーが就職・転職活動をサポートするサービスです。
主な就活エージェントのサポート内容は以下の通りで、すべて無料で利用できます。
- 経歴や個性から強みや向いている仕事を導き出す自己分析
- 志望業界や企業の研究、求人の検索・紹介
- ES(エントリーシート)の作成支援や添削
- 模擬面接やアドバイスなどの面接対策
- ビジネスマナー基礎研修
20代の社会人未経験者の求人を中心に扱うエージェントや、第二新卒や既卒を対象としたエージェントであれば、第三新卒にも対応できるでしょう。
キャリアカウンセラーがあなたの状況や希望にあわせて求人を紹介するため、就業後のミスマッチを防げます。
紹介された求人を断っても問題ないため「現在の自分の市場価値を知る」「就活の流れを知る」といった目的で登録する人もいるようです。
自己分析のサポートや難しい求人を多く扱う就活エージェントの利用は、第三新卒の就活に必須と言えるでしょう。
第三新卒に人気のエージェントおすすめ5選
第三新卒におすすめの就活エージェントを紹介します。
1.ハタラクティブ
対象 | 20代の既卒、第二新卒、フリーター |
---|---|
求人数 | 3,000件以上 |
就職成功・内定率 | 80.4% |
特徴 | ・20代、社会人未経験向け求人多数 ・マンツーマンサポートで一社ずつ面接対策 ・最短2週間のスピード内定 |
料金 | 無料 |
拠点 | 渋谷/池袋/秋葉原/横浜/さいたま/千葉/大阪梅田/名古屋/福岡 |
運営会社 | レバレジーズ株式会社 |
ハタラクティブは20代の社会人未経験でも応募可能な求人を多く扱っています。
マンツーマンでの丁寧なカウンセリングに定評があるため、あなたの現状にあわせて就活を進められるようサポートしてくれるでしょう。
求人の内容は大手企業もありますが、中小企業が中心となります。
給与面では職種や業種で差はあるものの、同世代の平均的な額は期待できるでしょう。
これからキャリアを積みたい社会人未経験や、転職を繰り返してきた第三新卒におすすめの就活エージェントです。
\既卒&フリーターOK/
カウンセリング実績10万人突破!
ハタラクティブの口コミ
ハタラクティブを使って
転職が決まりました!!
エージェントさんが親身になって相談に
乗ってくださり、無事決まりました。
面接練習をして頂けたり、面接で聞かれそうな内容も一緒に考えてくれて
助かりました!!👦
本当にありがとうございました!— と (@6q9LPUYOF0HTpKT) August 10, 2023
2.UZUZ第二新卒
対象 | 20代の第二新卒 |
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求人数 | 3,000社以上 |
就職成功・内定率 | 86% |
特徴 | ・キャリアカウンセラー全員が元既卒や第二新卒 ・独自の基準でブラック企業を徹底排除 ・質の高い面接サポート |
料金 | 無料 |
拠点 | 東京/大阪 |
運営会社 | 株式会社UZUZ |
UZUZ第二新卒は20代の第二新卒に特化した就活エージェントです。
転職をする上で必要なサポートをしてくれるため、在職中の転職活動を希望する人のフォローが得意と言えます。
離職率が高い、福利厚生が弱いといった企業はしっかり排除してくれるので安心して求人を利用できます。
手厚い面接サポートにも定評があり、面接に自信のない第三新卒におすすめです。
UZUZ第二新卒の口コミ
今枝さんという女性の方に担当していただきました。
最初の電話で自分がどの業界にいきたいのかを私の気持ちから読み取って提案してくださりスムーズに業界を絞ることができました。
面接練習では自分では気づかない点をアドバイスしてくださり実際の面接で活かすことができました。
また1社ごとに志望動機も添削してくださり自信を持って面接に挑むことができました。
その結果、内定を2社いただき自分の思ってた以上に早く転職活動を終えられました。
本当にありがとうございました。
引用元:GoogleMAP
3.ウズキャリ既卒
対象 | 20代の既卒、第二新卒、フリーター、ニート |
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求人数 | 3,000社以上 |
就職成功・内定率 | 86% |
特徴 | ・キャリアカウンセラー全員が元既卒や第二新卒 ・独自の基準でブラック企業を徹底排除 ・質の高い面接サポート |
料金 | 無料 |
拠点 | 東京/大阪/北海道 |
運営会社 | 株式会社UZUZ |
ウズキャリ既卒は20代の既卒や第二新卒など、社会人未経験や転職を希望する人を対象とした就活エージェントです。
前述したUZUZ第二新卒と同じくUZUZが運営していますが、より幅広い求人を扱っていると言えるでしょう。
伸びしろのあるIT系の求人に強く、これから技術や知識を身に付けて活躍したいという意欲のある人を歓迎してくれます。
初めての就活や転職をする第三新卒におすすめの就活エージェントです。
\簡単1分・就職支援実績52,431人/
※独自の基準でブラック企業を徹底排除
ウズキャリ既卒の口コミ
山下さんにお世話になりました。
面接対策もとても手厚く、面談や対策の時間もこちらに合わせて調整してくださり、仕事を続けながら転職活動を進めることができました。
希望の企業に内定をいただけて本当に良かったです。ありがとうございました!
引用元:GoogleMAP
4.第二新卒エージェントneo
対象 | 20代の第二新卒、高卒、中卒、既卒、フリーター |
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求人数 | 約12,000件 |
就職成功・内定率 | 非公開 |
特徴 | ・求人の1職種・業種の幅が広い ・独自の基準で優良企業を厳選 ・内定後の研修で社会人未経験でも安心 |
料金 | 無料 |
拠点 | 東京/大阪/名古屋/福岡 |
運営会社 | 株式会社ネオキャリア |
第二新卒エージェントneoは20代の第二新卒や既卒を対象とした求人を多く扱う就活エージェントです。
求人数が12,000件以上と多く、総合人材サービスを運営しているため営業職、事務職、エンジニア、サービス業など様々な職種に対応しています。
全国の求人を扱っているので地方在住でも利用してみるとよいでしょう。
内定後にビジネスマナーの研修を受けられるため、社会人経験に自信がない人でも安心です。
幅広い求人から選びたい、都市圏以外の求人にも興味があるという第三新卒におすすめします。
第二新卒エージェントneoの口コミ
2度目の転職活動。
新たな職種での転職活動だった為、不安も多かったですが、親身になって下さるエージェントさんとともに乗り越えることが出来ました!
企業担当の方も優しく親切な方ばかりで話しやすいので不安点もしっかり質問できました!
引用元:GoogleMAP
5.マイナビジョブ20’s
対象 | 20代の第二新卒、既卒 |
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求人数 | 非公開 |
就職成功・内定率 | 非公開 |
特徴 | ・全求人20代向け・未経験OK求人75%以上 ・人材派遣・就職支援の大手マイナビグループが運営 ・企業からのスカウト方式も採用 |
料金 | 無料 |
拠点 | 新宿/横浜/大阪/神戸/名古屋 |
運営会社 | 株式会社マイナビワークス |
マイナビジョブ20’は20代の第二新卒や既卒に特化した就活エージェントで、人材サービス大手のマイナビが運営しています。
企業からのスカウト方式を採用しているのが特徴で、あなたの情報を開示すればマッチングする企業からのスカウトがある場合もあります。
マイナビのノウハウを利用しているためマッチング率の高さも人気の一つです。
自分のキャリアや知識を活かした職に付きたい第三新卒におすすめの就活エージェントです。
マイナビジョブ20’sの口コミ
20代で転職考えてる方、まじで転職エージェント使うのがオススメです‼️自分はマイナビ20ジョブズ使ってるけど面談したら自分に合う仕事探してくれて会社の事情とかも分かりやすく教えてくれる。しかも無料。
— ぷよぷよフィーバー☆ (@puyo02Fever0707) October 7, 2021
第三新卒が就活を成功させるコツ
ハンデのある第三新卒が就活を成功させるコツをまとめました。
- 第二新卒や既卒向け就活エージェントを利用する
- 自己分析を徹底する
- 大企業や専門分野にこだわらない
ポイントを詳しく解説します。
第二新卒や既卒向け就活エージェントを利用する
第三新卒が就活をする際は就活サイトやエージェントを賢く活用するのが重要です。
通常の就活サイトやエージェントでは第三新卒の状況に対応できない場合があるため、第二新卒や既卒向けのサービスを利用するとよいでしょう。
求人情報だけではなく自己分析や企業研究、面接や書類対策など、キャリアカウンセラーがあなたの状況に合わせて就活をサポートするため有利に就活を進められるでしょう。
自己分析を徹底する
第三新卒の就活は自己分析で決まるといっても過言ではありません。
過去の経験を踏まえてどんな仕事に就きたいのかという自己分析は人生の大きな選択に関わります。
またこれまで積み重ねてきた経歴の理由や、学んできた知識や経験をこれからどう活かしていくのかは面接対策としても重要です。
客観的に見るのが難しい点は、就活エージェントでキャリアカウンセラーのサポートを受けることをおすすめします。
大企業や専門分野にこだわらない
第三新卒の就活は大企業や専門分野にこだわらないことも大切です。
福利厚生が充実していて安定している大企業は就職先として人気ですが、大企業は狭き門の上に新卒を優先的に採用する傾向が高いと言えます。
また院卒の場合、研究内容を活かしたいと考えるあまり選択肢を狭めてしまいがちです。
希望職種の求人がなかなか出ないようなら、研究内容ではなく研究のために継続や工夫した経験を活かせるジャンルにも視野を広げてみましょう。
どうしてもやりたくない仕事以外はなるべく偏見を持たずにキャリアカウンセラーの話を聞いてみると、思わぬ適職に出会えるかもしれません。
また強く希望する仕事があり現在は就職が難しいなら、関連する仕事でキャリアを積んでから数年後に機を見てチャレンジするのもおすすめです。
補足:第四新卒とは「オッサン・オバハン求職者」のこと
第四新卒とは第二新卒・第三新卒になぞらえて森下仁丹株式会社が創作した造語で、40代~50代のマネジメント層を指します。
「オッサンも変わる。ニッポンも変わる。」というインパクトのあるキャッチフレーズでオッサン・オバハンの採用を謳い、全国から2,200名以上が応募しました。
これからの時代、森下仁丹社のような「年齢性別を問わずやる気のある人」を募集する企業が増えてくると予想されます。
年齢に関わらず挑戦できる機会が得られる反面、自分の経歴やキャリアを積み重ねてアピールする能力がますます問われていくでしょう。
まとめ:第三新卒でも正社員に就職できる!就活エージェントを活用しよう
第三新卒は就職や転職が難しいと言われるものの、就活エージェントを利用すれば正社員として就職も可能です。
第三新卒が就活を成功させるには、自分の弱みや強みを分析した戦略的な就活が重要になります。
ハンデがあるからと妥協して就活せず、イキイキと活躍できる就職を目指しましょう。